新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連して現在分かっていることと一人一人ができる対策:第四報告(かかりつけ医の有無)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連して現在分かっていることと一人一人ができる対策:第四報告
日頃の診療や電話相談中にほぼ毎日患者さんから受けるCOVID-19関連の質問に沿って、皆さんに正確にお伝えしたい情報について、最前線の臨床医の一人として、今後しばらく院長ブログのシリーズでお伝えしたいと思います。
質問4:最近、国も厚生労働省も何か症状があればすぐに「かかりつけ医」に相談するようにと言っていますが、「かかりつけ医」がいない人々はどうしたら良いですか?
解答の1例:現在のようにCOVID-19流行中は期間限定の特別オンライン診療が初診を含めて認められているため、各個人が必要に応じてスマートフォンなどを用いてウェブ検索で調べた上で、地元のオンライン診療可能なクリニック(内科)等を受診できます。その受診により担当医師が必要と判断すれば、各地のPCR検査センターなどで検査を受けその結果が陽性となれば、原則その後に指定された施設での経過観察が行われます。
しかしながら、PCR検査は受けるタイミングにもよりますが、その精度はせいぜい7~8割程度とされているため、結果が陰性でも発症後少なくとも10日間の自宅療養がすすめられます。その期間内は、可能であれば初診の担当医師と必要に応じて連絡相談すべきと思われます。
当院では現在以下のようなオンライン診療併用の感染症専門外来を行っています。まず風邪症状等がある患者さんからの電話相談を受けて、当日の専門外来枠が空いていれば、受け付け専用PCと患者さんのスマートフォン等の間で、保険証、問診票などを確認してカルテ作成後に、動画通話によりお互いに本人確認の上でおおまかな病状を把握します。その後当院の特別個別専門外来を受診していただき、呼吸音聴取等の身体診察してから処方箋の発行等を行っています。
ただし通院中の患者さんの多くが高齢者や生活習慣病等のある方々のため、せっかくお電話いただいても当日の個別専門外来枠が空いていないこともしばしばです。そこで通院中の患者さんのご家族やお知り合いなどから発症前のご相談を受けた際にお伝えしているのは、日頃風邪症状がない時に、夏冬によくみられる口内炎やこむらがえり・各種神経痛、春秋などに多い花粉症や蕁麻疹、その他便秘・お腹痛、腰痛・肩こり、不安・不眠、手足のしびれ・むくみ、けがなどにより、当院を一度受診して身体診察を受けていただいていれば、その後はいつでも短時間の個別再診が可能となりますということです。その他、特定健診、各種健康診査、人間ドックなどの結果により生活習慣病等の可能性がある場合は、循環器専門医としての診療を開始して、その後の経過観察中は風邪症状の発症時を含めて速やかに対処いたします。