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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連して現在分かっていることと一人一人ができる対策:第二十三報告(ワクチン接種とかかりつけ医の役割)

[2021.01.29]

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連して現在分かっていることと一人一人ができる対策:第二十三報告(ワクチン接種とかかりつけ医の役割)

 日頃の診療中や電話相談中にほぼ毎日患者さんから受けるCOVID-19関連の質問に沿って、皆さんに正確にお伝えしたい情報について、最前線の臨床医の一人として、今後しばらく院長ブログのシリーズでお伝えしたいと思います。

質問23 : 我が国における初めての新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のワクチン接種が、いよいよ2月中旬より秋季までに全国民を対象として行われる予定ですが、様々な副反応が報告されている中でできるだけ安全に本ワクチン接種を受けるために、現時点で個々人ができることには何がありますか?

解答の1例:以下のような医療情報をよく理解した上で、ワクチン接種部分の痛み・発赤や腫れ、短期間の発熱などの軽度の副反応はワクチンによる重症化防止・感染予防を考慮して受け入れながら、重篤な副反応であるアナフィラキシー血管迷走神経反射などをできるだけ避けるように、日頃から「かかりつけ医」と相談しながら、個々人の状態に合わせて安全で具体的なワクチン接種の方法を確認しておくことはとても重要です。持病のない高齢者や中年層、あるいは若年者などでかかりつけ医がいない方々で、日頃喘息や花粉症などのアレルギー症状がない場合も、綿密な身体診察や血液検査などにより重篤な副反応を起こしやすい体質や、重篤な副反応が起こった際によりリスクが高い末梢循環不全や血栓形成傾向などの個々人の体質を把握した上で、ワクチンの接種場所や接種方法などを工夫することは同様に大切です。

 「かかりつけ医」がいないなどでお困りの方は、当院の診療時間内の午前または午後の最後30分は、さまざまな特別個別診療しながら、いろいろな電話相談の時間としていますので、どうぞご利用ください。

関連する医療情報:2020年度予防接種基礎講座「事故防止のための環境整備・スタッフ教育~アナフィラキシー/血管迷走神経反射を含めて~」より

#アナフィラキシー

アナフィラキシーとは、アレルゲン等の侵入により、複数臓器にアレルギー反応が惹起され、生命に危機を与え得る過敏反応。

アナフィラキシー+血圧低下や意識障害=アナフィラキシーショック 

(アナフィラキシーガイドライン 日本アレルギー学会)

#ワクチンに対するアナフィラキシー

  • 接種液成分でアレルギーと関連した報告があるのは、ワクチン主成分、安定剤のゼラチン、防腐剤のチメロサール及び培養成分である培養液、鶏卵成分、抗菌薬 
  • 卵成分が関連するワクチンは麻しん・風しん混合、麻しん、おたふくかぜ、インフルエンザ、狂犬病及び黄熱のワクチン 
  • 接種液の成分によってアナフィラキシーを呈したことが明らかにある者は接種不適当者である。気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、じんましん、アレルギー体質などだけでは、接種不適当者にはならない。接種後に全身性発疹などのアレルギーを疑う症状を呈したことがある者、接種液の成分に対してアレルギーを呈するおそれがある者が接種要注意者(予防接種ガイドライン等検討委員会: 予防接種ガイドライン2019年度版)

#どのような人に起こりやすいのか 他の医薬品での副作用 アレルギー反応の既往 アレルギー歴 ・食物(卵, 牛乳など) ・喘息 ・アレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎など(J Allergy Clin Immunol 2010;125:1098,  Ann Allegy Asthma Immunol 2010;104:371)

#血管迷走神経反射

血管迷走神経反射とは、様々な要因により交感神経抑制による血管拡張と迷走神経緊張による除脈が、様々なバランスをもって生じる結果、失神に至ることをいう。

(循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2011年度合同研究報告)失神の診断・治療ガイドライン)

#血管迷走神経反射の要因

身体的・精神的要因:長時間の立位あるいは座位姿勢 痛み刺激 不眠・疲労・恐怖など 

環境要因:人混み 閉鎖的空間

自律神経調節の関与が発症に関わっており、立位あるいは座位で同一姿勢を維持している時に発生しやすい。

(循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2011年度合同研究報告))

#血管迷走神経反射の臨床的特徴

 * 一過性除脈により失神発作に至る心抑制型

 * 除脈を伴わず、一過性の血圧低下のみにより失神発作に至る血管抑制型

 * 除脈と血圧低下を伴う混合型

我が国では、血管抑制型や混合型による発作頻度が比較的高い。患者の多くは、程度の差はあれ発作直前に頭重感や頭痛、複視、嘔気・嘔吐、腹痛、眼前暗黒感などの前駆症状を自覚することが多い。

(循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2011年度合同研究報告))

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