脳梗塞の診断・治療
脳梗塞は、脳の血管が加齢などにより狭くなって閉塞したり(ラクナ梗塞)、心臓・上行弓部大動脈・頸動脈から血栓、感染病変(感染性心内膜炎)やプラーク(動脈硬化病変)などが血流にのって飛んできて詰まったりして(心臓・血管原性脳塞栓症)、その先の細胞に栄養が届かなくなり、脳細胞の一部が死んでしまう病気です。
一度大きな発作が起きると、その後にマヒや言葉の障害などが後遺症として残る恐ろしい病気です。
発症する前に循環器専門医を受診すると、比較的低侵襲の心臓血管エコーや血液検査などにより脳梗塞を起こしやすいと診断された場合に、適切な時期を選んで必要に応じて、比較的身体に負担のかかるCTやMRIなどの検査を限定的に追加することにより、脳梗塞の兆候を発見することができます。
また、脳梗塞になりやすいタイプも分かってきています。
下記のような方はご注意ください。
- 高血圧症、動脈硬化症
- 心臓病(不整脈、弁膜症など)
- 脂質異常症
- 糖尿病
- たばこを吸っている
- 飲酒が常態化している
- 味の濃いものが好き
- 肥満、運動不足
予防・治療
先ず、一般疾患の保険診療時の丁寧な診察や特定健診・人間ドックなどで脳梗塞のリスクをチェックします。
次に、血管が詰まるリスクの高い方や血栓ができやすい傾向のある方には、血栓をつくりにくくする薬をを処方いたします。
さらに、既に動脈硬化症(血管が硬く、血液が詰まりやすい状態)がある場合は、薬物治療に加えて、必要に応じてカテーテル治療や手術になる場合もあります。
脳梗塞は、日本人の死因でも上位に来る予防すべき病気ですので、発症する前に、是非当院にご相談ください。